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2006/12/26

耐震偽装 最大の責任

asahi.comによると

姉歯被告に懲役5年の実刑判決 耐震偽装事件で東京地裁

川口政明裁判長は「無責任な行為で、建築業界全体への国民の信頼をかつてないほど低下させた」と述べ、姉歯被告に求刑通り懲役5年罰金180万円の実刑を言い渡した。

耐震強度偽装 GS川崎大師、建て替え計画まとまる

 耐震強度が偽装され、震度5強程度で倒壊の恐れがあるとされる川崎市川崎区の分譲マンション「グランドステージ(GS)川崎大師」(23戸)の建て替え計画がまとまり、住民らが26日、発表した。

 マンション管理組合によると、今月8日に建設業者と契約した。免震構造を取り入れて、現在とほぼ同規模のマンションに建て替え、一時退去している全世帯が再入居する。住民の負担は、100平方メートルの居室を所有する世帯で2300万円程度になりそうだ。

強度不足の戸建て設計、建築士大量処分

国土交通省は11日、耐震強度不足の設計にかかわるなどした1級建築士20人の懲戒処分を決めた。免許を取り消されたのは7人で、うち5人は計681棟の強度不足が判明した一(はじめ)建設(東京都練馬区)の戸建て分譲住宅を設計した責任を問われた。

木造住宅実験、耐震基準内でも倒壊? 産学研究会

   建築基準法に定められた耐震強度を守って建てた木造住宅でも、阪神大震災(震度7)クラスの地震で倒壊する危険性があることが、国土交通省の外郭団体などの実験で分かった。震度6強~7程度で倒壊しないことを目標に定めているはずの国の耐震基準が、巨大地震への備えとして十分でない可能性が浮かび上がった。

実験では、独立行政法人・土木研究所(茨城県つくば市)にある振動台(縦8メートル、横8メートル)を使用。延べ床面積106平方メートルの木造2階建て3棟を振動台の上で揺らし、耐震性を調べた。3棟は壁の厚さなどの違いで設計上の強度が異なり、壊れ方の差を比べた。

 3棟のうち最も弱い建物は建築基準法の耐震基準と同じ強度で、国の住宅性能表示制度では「耐震等級1」。阪神大震災の際に神戸海洋気象台が観測した地震波(818ガル)を再現して等級1の建物を揺らしたところ、1階の柱や筋交いが折れ、実質的に倒壊したという。

 等級2(基準の1.25倍の耐震性)では壁板が浮いたり、柱のかすがいが抜けかかったりしたが、倒壊はせず、等級3(1.5倍の耐震性)は変形したものの、構造部分はほぼ無傷だった。

私は弊社ホームページでも言っているように家づくりを考えるとき最も重要なものは建物の構造安全性であると信じています。ですから姉歯元建築士のしたことはとっても悔しく許せない思いで一杯です。
 マンションでこの有様だから、戸建て住宅ではもっとひどい業者もいるだろうと思っていたらやっぱりで、 強度不足の戸建て設計、建築士大量処分 の記事には同業者として情けない気持ちで一杯でした。

 さらに  木造住宅実験、耐震基準内でも倒壊? 産学研究会 の記事ではグランドステージ藤沢のように耐震強度が0.15とかの姉歯物件等は問題外としても建築基準法通りに耐震強度1で建てられた家も実験の結果、倒壊ってのはちょっとショックでした。
木造の壁量計算自体あやしいものだとは思っていますが…(詳しく知りたい方はこちら→SE構法と在来工法の比較

それでも、等級3の家は強いです。やはり安全です。

皆さんが家づくりを考えるとき、建物のデザインや設備についてはあれこれいろいろ検討され勉強されると思います。

 キッチンなどの設備は古くなればいつでも交換できますが、基礎や骨組み等の構造部分の交換は非常に難しくほぼ不可能ですから、もっと関心を持って勉強して頂きたいと思います。

 構造の勉強をするのは面倒だけど安全な家には住みたい、とおっしゃる方のために、非常に簡単に安全な家に住むことのできる方法をお伝えします。

工務店やハウスメーカーの営業マンに、

「耐震等級は3でお願いします。」

とたった一言、言えば良いだけです。それだけです。

それで安全で安心な家が出来ます。

勘違いして欲しくないのは、窓の小さな狭い部屋を作りましょう、と言っているわけでは有りません。

Se45構造にこだわりのある技術を持った会社ならば、大きな吹き抜けや広いリビングだって安全に耐震等級3で作る方法を知っています。

気を付けなければならないのは、耐震等級3なんて必要無いですよ…というあやしい会社です。
確かに多少コストは余分に掛かりますが、命を守る器 ですから、是非安全に作りましょう。

仕上がった時には同じように見える家でもその強さはPhoto_7違います。

何処の会社で作っても同じように安全なんて事は決してありえません。

何とか構法とか、オリジナルの何とかを使っているので安全です、当社比何倍の強度なんて訳の分からない基準ではなく、住宅の性能(構造の安定、音環境等)に関する表示の適正化を図るための共通ルールとして、法律(住宅の品質確保の促進等に関する法律)で定められた、共通の物差しで比較する事が安全で安心な家を創るためには何より大切な事だと思います。

 私はそう堅く信じていますので弊社で施工した重量木骨の家は全棟耐震等級3です。
でもとっても大きな開口の家が多いです。論より証拠です、よろしければ参考に弊社(建築工房わたなべ)のホームページもご覧下さい。

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